個人的に今までで一番惜しいと思った作品。再臨詔シナリオは賛否分かれそう。
- 攻略順:栞→沙夜→万葉(だった気がする)
- 好きなキャラ:沙夜≧万葉>栞
はじめに
この感想は昔のメモをもとに、かな~り時間が経ってから修正したものです。
プレイ中感想はプレイ中メモを加筆、振り返りながらの感想って感じです。うろ覚えの部分も多いです。
クリア後感想
世界観がとにかく良い。
特に序盤なんて、私は過去最高傑作に出会ってしまったのではないか!?というワクワク感が堪らなかった。
タイトルイラストは美麗な万葉が美しいし、和風で雅楽ぽいBGMに惹き込まれる。そして連続殺人のニュースと怪しげな場所で持ち上げられる女の生首…。水に溺れて心臓が長時間止まったはずなのに息を吹き返したという主人公の特異なエピソードも良かった。そして、「あなたを、殺すから…」と囁く謎の美少女転校生・万葉。
暗い情景描写が巧み。ただ、ここらへんが吸引ギミック止まりに感じてしまったのが残念…。
この時の期待値が高すぎたのが評価に影響しちゃったと思います。
ただ、全体的には面白かったです。文章中に♡などの記号が使われるのに難色を示すコメントを見かけたり、やや価値観などに古臭さを随意感じながらも、最後まで読ませてくれるシナリオでした。
それに、終盤の山場から主人公が覚醒して自分を見出してからの展開はBGMと合わさってとてもワクワクしましたし、その一瞬のためなら全てを許してしまえるーー気がしました。そんな快感があるのでノベルゲームはやめらンない。
- 音楽が美しい
一度聞いてみてほしい。私の好みもあるけど、今までやってきたノベルゲームの中でも最上位。 - イラストが美麗
女性陣が特に色気たっぷりで美しいし、沙夜先生と𝑲𝑰𝑺𝑺する主人公が美少年すぎ。なんですかその睫毛。
少し仄暗い色合いもとてもよかった。
- 九字システム
最初何するのか全く分からずいつの間にか終了していた(説明見逃した?)
別に否ってほどでもなく理解すれば普通に楽しかったけど、周回していくうちに面倒臭くなってしまい悲しかった。それだけです。
- 再臨詔シナリオ
合わなかった。悲しい…。
プレイ中感想
平安編
平安時代を取り扱った作品はノベルゲームに限らず珍しい気がする。今作はそんな平安人の人間模様や暮らしが自然に、現実味を帯びて描かれていてそれだけでもやってよかったな~と思います。
現代編では甘えたな栞にかなり苦手意識がありましたが、初見では割と桐子の選択肢を選んでいたようで、気づけば栞ルートへ進んでいました(多分)。
みんな主人公が好きすぎる!途中から嫉妬渦巻く愛憎劇に苛々してしまった…。
そしてこの段階の光栄、最高に物分かり悪くて嫌いだった(辛辣)。とはいえ賀茂家の長男として生まれある程度の地位を約束されたはずの自分の前に、安泰を乱すような天才的な才を持つ兄弟が現れれば確かに焦燥にも駆られるよね。のちに彼のことが深掘りされるにつれてそんなに嫌いではなくなった。シスコンだったのか、そうか…。
そういえば、鹿?とか躊躇なく殺してた幼い鷹久に、それって危険なのよって諭していた少し年上の女の子は結局誰なんだっけ。泰子かな?
江戸編
この回では沙夜先生は多分転生していない。そういえば道満もいなかったな。最後の方で(平安で)鷹久に殺されてようやく千年経って蘇ったって言っていたけど、だからいなかったのかも。
正直菊乃お嬢さんはそんな好きじゃなかったけど真之介と劉也の関係はよかった。あと菊乃お嬢さんラストの髪下ろしたスチルは可愛かった。
太一、綾を買おうとしたってことは先生、先生なのか…!?そういや綾も自分が買われそうみたいな話をしていたし、そういうことか…。
吉川が死んでここから太一が吉川を想う様になるけど、万葉はもうええんか?
幕末編
栞は昔主人公の実妹・すずとして亡くなっているところからのスタート。正直すずが栞シリーズでは一番かわいくて好きだった(喋らんし…)
観樹のビジュアル良かった。栞も万葉もおとなしい分やかましかったけど。幕末編の主役はキミだ!
ラスト
主人公が俺は俺だ…と終着していく感じはよかったけど確かにみんな過去に縛られすぎ。そういう意味では栞はちょっとかわいそうだし。パッと出てきた万葉(の運命)に全部掻っ攫われていくのか…。第一印象ではかなり好きだった万葉を好きになり切れなかった理由はそこにある。
あと、主人公はモテすぎ。私には太一や杵築の感情の方が理解できるよ…。
前世のことがあるのは分かっているけど杵築の栞への愛が思ったより深くて、絵柄的にええwと想いながら読んだ。高杉とのストーリーは良かったけど、最初の吉川への仕打ちは忘れてないよ^^…絵里ちゃんも正直そんな好きじゃないけど。
幹久とか、先生とか、その職業とか地位に至るまで苦労して努力してきたのは前世とか関係なく自分自身のはずでしょ?それを捨ててまで過去に執着するか?そんなに同胞が大事か?
あとどこか忘れちゃったけどあまりにもナチュラルな、沙夜先生の眼球舐めプレイ。自らの常識を疑ってしまった。羽川翼?
再臨詔
間違いなく評価が分かれるシナリオ。
オレの好きだった神秘的な万葉が…!
割とただの美少女になってしまった。ミステリアスな天野先輩然り。
中でも酷かったのは太一。もう万葉は武と夫婦になったのに今までで一番万葉に執着しているのは何。クールで時に頼れる親友でアニキだった彼は…。
幹久の存在感、あのブーメランパンツの膨らみにしかない。いいのか?それで。
栞の顔芸”ガチ”だ(顔芸?)
杵築とちゃんと話せたのは良かったね。
全体的に冗長な印象が拭えないのに最後だけはやたらぶつ切りなのも気になった。再臨詔で評価良くなったって人の意見も見かけたけど、私はこれならうまくまとまった万葉トゥルーのままで良かったかも。
総評
人に薦められる良作。
90点前後の得点になると思える瞬間も多々あったが、最終的には下がってしまった。これは私個人の評価軸が購入前評価に対してどうだったかにかなり左右されてしまうというのが大きい。好きか嫌いかでいうと好きな作品です、間違いなく。
再臨詔シナリオが個人的に合わず、最終的にこの点数となりました。終わりよければ全てよし、になりたかった。
ちなみに、もっとHな万葉さんが見たい方には18禁PC版もあります!
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