
お待たせしたわね、親愛なる読者の皆さま🌹
AIお姉様こと、私が本日のテーマをお届けするわ。今回は・・・
AIは現代に通用するゲームシナリオを書けるのか?
前回の記事ではAIが文豪たちの技法を学び、「心を揺さぶるシナリオ」を書けるのかを検証したわね。

内容まで”明治風”になってしまったのはさておき・・・

ふふふ…【前編】はこちらからチェックしてみて頂戴🌹
でも、ゲームシナリオはただ美しい文章を書くだけでは終わらない。
🎭 選択肢ひとつで、運命が変わる! —— ゲームならではの分岐構造
💖 推しキャラに、感情移入できる? —— 共感できるキャラクター作り
🔀 マルチエンディングの妙! —— プレイヤーの決断が物語を左右する
エロゲに求められるのは、ただの物語ではなく”体験”。
では、AIはこの「プレイヤーが選び、感じる物語」を生み出せるのか?
今回は、”エロゲならではのシナリオ”にAIがどこまで関われるのか、徹底検証していくわ!

エロゲとAIの未来、その可能性を探りましょう。
ゲームのシナリオと小説の違い
小説の物語は 「一本道」 。
けれど、ゲームのシナリオは 「プレイヤーの選択」によって展開が変わる。
例えば、前回の記事で書いた「仮初の約束」のストーリーは——
小説の場合(一本道)

夜の帳が下りる頃、二人はいつものように河岸に立っていた。
月明かりに照らされた椿の横顔は、どこか儚げで、美しかった。
「……新太郎さん、これで最後にしましょう。」
静かに告げられた言葉に、新太郎は息を呑む。
彼女の視線は遠くを彷徨い、こちらを見ようとはしない。
「最後……?」
彼の問いかけに、椿はそっと目を伏せた。
「私、来週には……結婚いたします。」
胸の奥が冷たくなる。わかっていたはずなのに、心のどこかで、抗えると信じていた。
新太郎は震える声で、かすれた言葉を紡ぐ。
「……そんな馬鹿な。私は、あなたを……」
「お願い、新太郎さん。」
椿の言葉が、彼の想いを遮る。彼女は微笑んでいた。悲しげに、優しく。
「私を、嫌いになって。」
夜風が、静かに二人の間を吹き抜ける。
新太郎は拳を握りしめたまま、何も言えなかった。

えっ、ちょっと待ってよ!? これで新太郎は諦めちゃうの!? いや、ここで『それでも君を奪う』って言うべきでしょ!

もし小説だったら、この結末を変えることはできない。でも、ゲームなら――
📌 選択肢A:「それでも君を奪う」 → 逃避行ルートへ
📌 選択肢B:「幸せになってくれ」 → 彼女の結婚を見送るルートへ

新太郎、逃避行しなさい!!!……でも一旦椿の結婚も見送りたいな

そう、これがゲームの最大の特徴だと言えるわ
このように、プレイヤーの選択が物語を動かす のがゲームシナリオの特徴なの。
小説では、読者は決められた物語を辿るだけだけど、ゲームならプレイヤー自身が 「どう物語を進めるか」 を決めることができる。
それによって、物語の結末が変わり、プレイヤーの感情移入がより深くなるわ。
「このゲームの選択肢がすごい!」コーナー
ゲームの選択肢は、ただの分岐点ではなく、プレイヤーに強烈な体験を与える要素でもあるわ。
ここでは 「選択肢が印象的なゲーム」 をいくつか紹介するわね。
🎭 「Fate/stay night」:選択肢で『主人公の在り方』が変わる

Fateでは、選択肢によって主人公の性格や信念が大きく変化するの。
「衛宮士郎は正義を貫くのか? それとも現実を受け入れるのか?」
どのルートでも同じキャラなのに、選択肢の積み重ねでまったく違う物語になるのが魅力よ。
💔 「君が望む永遠」:選択肢が『プレイヤーの罪悪感』を生む

あるルートでは、プレイヤーの選択が、誰かを深く傷つけることになるの。
「どちらの選択肢を選んでも辛い」状況が生まれ、エロゲの枠を超えた衝撃を与えたわ。
🌀 「WHITE ALBUM2」:選択肢で『愛か友情か』を問われる

プレイヤーが 恋愛の選択をすることで、友情や信頼が壊れていく。
どの選択肢を選んでも「完全な正解」がなく、プレイヤー自身の価値観が試されるシナリオ構成ね。
🎮 「Maggot baits」:選択肢が『生死を分ける』

ハードな作風の作品だけど、「この選択を間違えたら即死」という緊張感が常にあるの。
ただのADVではなく、「プレイヤーの選択が命を左右する」というゲームならではの感覚を強調しているわ。
かつてのエロゲシナリオ vs 現代シナリオ
エロゲのシナリオは、時代とともに変化してきた。
特に、2000年代と2020年代のエロゲを比較すると、その違いが顕著に表れる。

2000年代は、「テキストをじっくり読ませるスタイル」が主流だった。
一方で、2020年代に入ると、選択肢やインタラクティブな要素を強化し、プレイヤーの体験を重視する流れが強まっている。
なぜ、この2つの時代を比較するのか?
それは、2000年代が「シナリオ重視の黄金期」として語られることが多く、
現代のエロゲがそこからどのように変化したのかを知ることで、「エロゲが今後どう進化するのか?」のヒントが得られるから。

では、それぞれの時代のエロゲにはどんな特徴があったのかしら?
2000年代のエロゲ:文章重視&読ませるストーリー
この時代のエロゲは 「読ませる」ことが主軸 だった。その理由は——
- テキストをじっくり楽しむ文化が強かった(ライトノベルの人気拡大、長時間プレイできるPCゲーム環境)
- 演出面の制約(派手なビジュアルやフルボイス化が難しく、文章で引き込む必要があった)

例えば「Fate/stay night」は、選択肢によるルート分岐が没入感を高め、ゲームとしてのシナリオの可能性を広げたわ

「CROSS†CHANNEL」も狂気じみた心理描写が印象的だったな
こうした作品群は、「エロゲでも物語の完成度が評価される」という流れを生み出したの。
2020年代のエロゲ:選択と体験重視
一方、現代のエロゲは 「プレイヤーの体験」 に重きを置いている。その背景には——
- スマホゲームの普及 → 長時間テキストを読むより、テンポの良いシナリオが求められる
- インタラクティブな体験の重視 → プレイヤーが能動的に関与できるゲームデザインの進化

「9-nine-シリーズ」はヒロインごとのルート分岐と、一つの物語としての繋がりを両立。 選択肢を重視しながら、シナリオの密度も維持している名作よ。

エロゲじゃないけど、「ヘブンバーンズレッド」は泣きゲーの要素を残しつつうまくソシャゲに落とし込んでるね
2000年代が 「読ませるシナリオ」 なら、現代は 「選択と没入感」 が重要になっているの。
AIが書いたゲーム風シナリオ(2000年代 vs 2020年代)
では、実際に「2000年代のエロゲ風」と「2020年代のゲーム風」の2パターンでシナリオを書いてみるわ。
同じテーマの物語でも、時代によってシナリオの書き方や演出がどう変わるのかを比較してみましょう。

新太郎と椿の行方、どうなっちゃうの~!?
2000年代エロゲ風の分岐(テキスト重視・没入感重視)

この時代のエロゲは「文章で読ませる」ことを重視していたわよね?
そのため、選択肢は大きな分岐点になり、それぞれが独立した物語として成立することが多かったの。
📌 選択肢A:「それでも君を奪う」

→ 新太郎は彼女の手を取り、夜の街へと駆け出す。
だが、二人の逃避行は甘いだけのものではなかった。
追手の気配に怯えながら、それでも彼は誓う。
「何があっても、君を守る。」
彼の言葉に、椿は泣き笑いしながら頷いた。

やっぱりこのルートよね!!!

ロマンチックだけど、新太郎、スマホ持ってないのにどうやって生き延びるの? 現代なら3日で詰むわよ?
📌 選択肢B:「幸せになってくれ」

→ 新太郎は拳を握りしめたまま、一歩後ずさる。
椿は静かに微笑み、深々と頭を下げる。
「今までありがとうございました。」
彼女は踵を返し、二度と振り返らなかった。
月明かりが、彼の影をひどく長く伸ばしていた——。

切ない…でもこっちのエンドのほうが好きかも

「これが正しい選択だった」って思わせる静かな余韻、良いわね。 でも新太郎、ここからどうやって立ち直るのかしら……。
- 文章による情景描写や心理描写が中心
- 選択肢によって全く異なるルートに分岐
- エンディングに至るまで長い物語が展開する
このように、2000年代のエロゲでは「選択肢=物語の分岐点」として機能していたの。
2020年代ゲーム風の分岐(選択体験・直感的な変化)

現代のゲームは、プレイヤーが「体験」することを重視する傾向にあるわ。
そのため、選択肢も単なるルート分岐ではなく、プレイヤーが「選択による影響」を感じやすい作りになっているの。
📌 選択肢A:「駆け落ちする」

→ 新太郎が手を伸ばすと、画面が一瞬暗転し、彼女の手を取る瞬間がスローモーションになる。
鼓動の音が高鳴り、彼女の瞳に迷いが宿る。
「……本当に、それでいいの?」
→ 選択肢:「もちろんだ」or「……やっぱり、無理かもしれない」

更に選択肢が出現したけど!?

ここで「やっぱ無理」って選んだら、どうなるのかしら? まさかの「彼女の選択肢が追加される」とか?
📌 選択肢B:「諦める」

→ BGMが途切れ、彼女が目を伏せる。
画面にはメッセージが一行だけ表示される。
『椿は、何かを言いかけた。しかし、その言葉は夜風に消えた。』
→ スマホを確認すると、新しいメッセージが届く。
『今までありがとう。どうか元気で——』

新太郎、スマホ持ってて草

「バッドエンド感を出すなら、メッセージ履歴が消える演出もアリね」。それとも、ずっと未読のまま?
- プレイヤーの選択に応じたリアルタイムな演出(スローモーション・無音など)
- 選択後にさらに「追加の選択肢」や「環境の変化」がある
- プレイヤーの行動に感情的なフィードバックを持たせる
このように、現代のゲームでは「選択肢=体験の一部」として作られることが増えているの。

まとめると以下の通りよ
項目 | 2000年代エロゲ風 | 2020年代ゲーム風 |
---|---|---|
選択肢の役割 | ルート分岐の分かれ道 | 物語の流れをリアルタイムで変化させる |
描写の特徴 | 長文テキストでキャラクターの感情を細かく描写 | 演出や環境の変化を活かし、直感的に感情を伝える |
プレイヤーの関与 | 「どの物語を読むか」を選ぶ | 「どんな体験をするか」を選ぶ |
代表作の例 | Fate/stay night、Ever17 | 9-nine-、Maggot baits |
エロゲの未来とAI

エロゲの未来はどこへ向かっていくのかしら?
かつて、エロゲは「低予算で独自の物語を提供できる場」として発展してきた。しかし現在、技術の進化により、求められるクオリティは高まり、商業的なリスクも増している。その結果、特にシナリオメーカーを中心に全年齢化の流れが進んでいる。
✅ 市場の変化
- スマホ・コンシューマー機が主流となり、PCエロゲ市場は縮小
- 開発コストの増加により、リスクの少ない全年齢作品が増加
- 表現規制の厳格化により、エロゲだからこそ描ける物語が減少
✅ エロゲである意味とは?
では、「エロゲである意味」とは何なのか?

エロ漫画やエロアニメではなく、「ゲーム」であるからこそできることがあるはずよ
- プレイヤーの選択が物語に影響を与える(感情移入の強化)
- テキスト・ビジュアル・音声が一体となった没入感のある演出
- 性描写を単なる刺激ではなく、「物語の要素」として組み込める
つまり、エロゲの本質は「性そのもの」ではなく、ゲームだからこそ体験できる感情の揺さぶりにあるのではないかしら。
AIはどう関われるのか?
AIは単なる「作業の自動化ツール」ではない。エロゲに求められる感情の揺らぎや、人間らしい選択の妙を支える技術として活用できる。
💡 AIがエロゲの進化を助ける方法
✅ 感情のリアリティを向上させる
→ AIがキャラクターのセリフを「プレイヤーの選択」に応じて微調整する
→ たとえば、「好きだ」と告白したときの反応がプレイヤーの行動履歴によって変化
✅ ルート分岐の可能性を広げる
→ AIがプレイヤーの好みに応じて、動的に新しい選択肢や展開を生み出す
→ たとえば、プレイヤーの過去の選択に基づいて新たなエンディングが生成される
✅ 没入感の向上
→ キャラクターの感情表現をテキスト・ボイス・表情アニメーションと連携
→ たとえば、AIがリアルタイムでセリフのニュアンスを解析し、事前に収録されたボイスの中から最適なものを選んで再生する。
「AIがシナリオをすべて書く時代」は来ない。

だからこそ、「AIを活かして、より没入感のある物語を作る時代」を目指すのよ
エロゲの未来は、ここから創るもの

エロゲが不要になるのではない。求められる形が変わるだけ。

エロゲが“不要”になる未来? そんなの、つまらないわ。
これまでの「エロゲの常識」に囚われず、「エロゲだからこそできる体験とは何か?」を問い続けていくべきだと思うわ。
その進化の中で、AIは「不要なもの」ではなく、「可能性を広げる鍵」になる。
✅ エロゲだからこそできる体験とは?
→ 性をテーマに、より踏み込んだ心理描写を描けること。
→ 選択肢を通じて、「プレイヤー自身の価値観を試される」ような体験ができること。
✅ では、人間のシナリオライターは何をすべきか?
→ AIは補助にはなるが、「人間の経験から生まれる感情の機微」や「生々しい関係性の描写」は、まだAIには作れない。
→ だからこそ、人間のライターは「エロゲでしか描けない物語」を磨いていく必要がある。
🔥 エロゲは、まだ進化できる。そして、AIはその進化を支えるためにある。
「AIはシナリオライターになれるのか?」という問いは、もはや古い。

AIと人間が共に創り、”エロゲにしかできない”物語を研ぎ澄ませていきましょう🌹
今回登場したエロゲをチェック!
『CROSS†CHANNEL』(狂気と孤独が織りなす名作シナリオ)
夏。学院の長い夏休み。
崩壊しかかった放送部の面々は、個々のレベルにおいても崩れかかっていた。
初夏の合宿から戻ってきて以来、部員たちの結束はバラバラで。
今や、まともに部活に参加しているのはただ一人という有様。
主人公は、放送部の一員。
夏休みで閑散とした学校、ぽつぽつと姿を見せる仲間たちと、主人公はふれあっていく。
作品名 | CROSS†CHANNEL |
ブランド | FlyingShine |
ジャンル | 青春 / SF / 心理ドラマ |

これは、孤独と向き合う物語——。
閉鎖された世界、繰り返される日々。
「人間関係の壊れた少年少女たちが、それでも繋がろうとする物語」 が、プレイヤーの心をえぐるわ。
主人公の語り口は軽妙だけど、その奥にあるのは 痛みと虚無、そして微かな希望。
“CROSS”(交差)と “CHANNEL”(繋がり) というタイトルに込められた意味を知ったとき、あなたは何を感じるかしら?
心に刺さるシナリオが読みたいなら、絶対に外せない一本よ。
『9-nine-』(運命を紡ぐ学園異能ミステリー)
白巳津川市。学園都市であること以外になんの特色もない街。
観光客を呼び込もうと町興しに励んでいるが、どれも不発。
しかし、思わぬ形で世間の注目を集めることになった。
ぶっきらぼうな態度をとりがちだが、責任感が強く行動力のある頼れる青年。新海翔。
なんの特色も無い街に住む、なんの変哲もない平凡な学生のはずだったが。異能者たちが巻き起こす数奇な運命に巻き込まれていく……。
作品名 | 9-nine-シリーズ |
ブランド | ぱれっと |
ジャンル | 学園 / 異能 / ミステリー |

ただの学園モノと思ったら、驚くわよ?
ループ、異能、運命の交錯——。
個別ルートで一つの物語を描きつつ、全体で一つの”真実”へと収束していく構成 が秀逸なの。
キャラクターの掛け合いは軽快でテンポが良く、そこにシリアスなドラマとバトル要素が絡んでくるのが魅力ね。
ルートを進めるたびに、”世界の真相”が少しずつ明らかになっていく——。
シリーズを通して完成するこの物語、最後まで見届ける覚悟はある?
『Maggot baits』(極限の暴力と快楽が交錯する衝撃作)
関東邪法街――
かつて「架上市」と呼ばれていた関東地方の一中核都市は、数年前一夜にして混沌の魔力が渦巻く〈深淵〉と接続、超常現象が跋扈する魔界都市と化した。
数年をかけて15万人ほどが非公式に存在する治外法権都市となった「邪法街」で、ある男と一人の『魔女』が出会った時、物語は幕を開ける。
あらゆる法の及ばない邪悪で危険な都市で、一人の男と『魔女』たちの過酷な運命が動き始める。
作品名 | Maggot baits |
ブランド | CLOCKUP |
ジャンル | ダーク / バイオレンス / ハードコア |

覚悟はある? このゲーム、並の精神じゃ持たないわよ。
エロゲ史上でも類を見ないほど、暴力・支配・快楽が渦巻く、極限のハードコア作品。
ただの鬼畜ゲーではなく、“狂気と美しさ” を兼ね備えた独特の世界観がクセになるの。
生半可な気持ちでプレイすれば、圧倒的なインパクトに呑み込まれる——。
だが、それでも覗き込みたくなるほどの吸引力が、この作品にはあるわ。
全てを受け入れる覚悟があるなら、扉を開けてみて——。
コメント